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   【???】「ねぇゆうくん、これよんでくれる?」

いいよー。えっと、えぇっとー。

ぼくは==ちゃんをしょうがいつまとし。

しあわせやよろこびをともにわかちあい。

え~っと……。

かなしみやくるしみはともにのりこえ。

えいえんにあいすることをぉ、ちかい、ます。

これでいいの?

   【???】「あ、ありがとっ」

   【???】「こほん……じゃあわたしも」

   【???】「わたしはゆうくんをしょうがいお、おっととし」

   【???】「しあわせやよろこびをともにわかちあい」

   【???】「かなしみやくるしみはともにのりこえ……」

   【???】「えいえんにあ、あ、あいすることをち、ちかいます」

   【???】「やった、やった。やっちゃったっ」

   【???】「ゆうくんとけっこんしきあげちゃったっ」

えぇ~ん! えぇ~ん!

==ちゃん、どこにいったの?

もう、あえないの……?

あいたいよぉ、==ちゃんにあいたいよぉ……。

っひぐ、だって、だって……。

だってぼく、==ちゃんのことが……っ。

     【悠】「………………」

目が覚める。

     【悠】「……うるさい」

携帯のアラームに文句を言いながら、ゆっくりとベッドから起きて。

     【悠】「んぅ……」

     【悠】「……なんだ、さっきの……」

起きるまで見続けた夢の内容を思い返す。

懐かしい、だけど悲しい。

胸が暖かくなって。

だけども締め付けられるような感覚が沸いてくる。

     【悠】「はいはい、今起きますから……」

いまだに鳴り続けるアラームを止めてまだ眠い目をこする。

     【悠】「んー? んー?? んー???」

あれ? なんで手に水が……涎?

     【悠】「じゃないよな、当然……」

これは涙だ。

ということは……もしかして俺、泣いてたのか?

まぁ泣いてた子供は自分だって気づいてたけど……。

まさかリアルでも泣いてたとはちょっと恥ずかしい……。

……それくらい悲しかったってことなんだけど。

     【悠】「ん……」

でも不思議なことが一つ。

懐かしくも悲しい夢を見たけども。

夢の中で永遠の愛を誓った相手。

     【悠】「………………」

その名前も顔も。

     【悠】「……あれ、誰だっけ?」

全く思い出せなかった。

     【悠】「という夢を見たのさ」

     【茜】「よっし! 今日の占いカウントダウンミラクル、射手座2位ー、やりー!」

     【悠】「獅子座は? ねぇ獅子座は?」

    【紗香】「獅子座は6位だったよ」

    【紗香】「ちなみにわたしの乙女座は1位ー。いぇい、ぶいぶい♪」

     【悠】「6位か……またなんとも微妙な……」

     【悠】「いやそうじゃなくてさ君たち」

どれだけ考えても夢の女の子を思い出せず。

二人は知ってるかもしれないと思って話をしてみたけども。

    【紗香】「うーん、結婚式ごっこねー……」

    【紗香】「少なくともわたしはしてないなー」

    【紗香】「あ、お医者さんごっこしたことならばっちり覚えてるけど」

     【悠】「それは俺も脳内メモリーに残してあるから」

     【茜】「さっすがおにぃ。いやらしーね、このこのー」

     【悠】「任せておけ愛する妹。何て言ったってお前のお兄ちゃんだぞ?」

と一応の仕返し。

お前はそのいやらしい兄の妹なんだぞと言っておく。

     【悠】「で、茜もやった覚えない?」

     【茜】「まーったくないねー」

     【茜】「あ、でもおにぃがあたしの言うこと全部聞いてくれるって言ったのは覚えてるよん」

     【悠】「そうか……じゃあホントに誰だったんだろう」

茜の戯言は無視し改めて夢の内容を回想してみる。

まだ全然小さいころの俺。

誰かと結婚式ごっこをして、その誰かがいなくなって。

それが悲しくて、涙を流した記憶。

多分、というか確実に俺にとってその誰かはすごい大事な子なはず。

     【悠】「んーー…………」

だから意地でも思い出したい……!

本当に誰なんだ。さやねぇでも茜でもなかったら。

記憶を探るけど全く出てこない。

……正直言うと当時の俺って二人以外に友達いなかったんだよな……。

そのころは両親も家にいなくてちょっとグレてたっていうか。

むしろさやねぇとも茜とも、女の子と遊ぶのが恥ずかしかった、みたいな感じで。

……もしかしてあれか。このお友達というのは俺の頭の中だけってオチとか?

    【紗香】「うーーん…………」

    【紗香】「……あ! それってさ、もしかしてまーちゃんじゃないの?」

     【悠】「まーちゃん……?」

まーちゃん……まーちゃん……。

……あぁ、そうか……。

さやねぇのその言葉で一気に思い出した。

まーちゃん、まゆちゃん……。

頭の中で小さい俺がその子の名前を呼ぶ。

小さい時に知り合った、友達。

さやねぇと同じくらい大事な女の子。

     【茜】「まーちゃん? だれそれ」

    【紗香】「あーちゃんはまだすっごく小さかったからね」

    【紗香】「覚えてなくても仕方ないかな。みんなで遊んでたりしてたんだけど」

    【紗香】「まーちゃん、相馬真由ちゃん」

    【紗香】「わたしとゆーちゃんとあーちゃんの幼馴染、っていうのかな」

     【悠】「…………」

幼馴染。

確かにそうだ。

    【紗香】「今でこそわたしにべったりのゆーちゃんだけど、
最初のころはそのまーちゃんとばっかり遊んでたの」

    【紗香】「だからその時したんじゃないかな、結婚式ごっこ」

     【悠】「あ-、うん……今思い出したよ」

     【悠】「そう、確かまゆとしたんだ」

何でもないようにその名前を呼ぶ。

だけど同時に胸に小さな痛みも感じて。

     【茜】「へー、そんな人がいたんだ」

     【茜】「でもなんでおにぃもあたしも覚えてないの?」

    【紗香】「それはねー」

     【悠】「引っ越しちゃったんだよな、急に」

    【紗香】「そうそう。お別れも言えなくてさー、ホント残念だったよ」

俺が泣いてたのはそのせいだったんだろう。

まゆが急にいなくなって寂しくて、悲しくて。

……そして、俺が思い出したのはもう一つ。

     【悠】「…………」

    【紗香】「どうしたのゆーちゃん?」

    【紗香】「ってあー、もうこんな時間だ」

    【紗香】「二人とも、そろそろ行かなきゃ遅刻するよ」

     【茜】「げげ、まだ全部ご飯食べてないのに」

     【茜】「もー、アホおにぃのせいで」

     【悠】「はいはい。戦争がなくならないのも俺のせいでいいからさっさと準備。朝ご飯は諦めろ」

     【茜】「やだやだーっ」

     【茜】「ご飯食べてないせいで授業中におなかなったらどうするの?おにぃ責任とってくれる?」

    【紗香】「それは女の子として一大事だっ」

    【紗香】「よし、わたしも全部食べてから登校する!」

     【悠】「二人とも可愛いこと言ってない早く早く」

なんて大慌ての朝の光景。

だけど、俺の視線はさやねぇから外せなかった。