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【愛菜】

【真守】




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【真守】

パンツを脱がした後、
僕は脱ぎたてほかほかのパンツにしばらく視線を注いでいた。

女の子のパンツって、どうしてこんなにもクシュクシュで、エッチなんだろう。

「あ、あんまり……パンツ、見ないでください……」

「あ、す、すみません。そ、それじゃ、えっと、僕……次はどうすれば……」

戸惑う僕を尻目に、
愛菜さんは布団を敷くと、その上に恥じらいつつも寝転がった。

そしてゆっくりと、足を開いていく。

「ま、真守さんの……したいように、して頂ければ……」

「ん……はぁ……、はぁ……、
 ぁ……ぅ……、はぁ……、ふぅ……、ぅ……、ぁ……、ぁふ……」

愛菜さんの下半身が、完全に露出している。

僕の目の前で、惜し気もなく股間を晒している。

「僕の……し、したい、ようにっ……」

そ、そうだ……いまの愛菜さんは、僕に、買われているのだ。

だから僕は彼女の身体を、好き放題にできる。

「そ、それじゃ……」

パニクッた自分に、落ち着けと言い聞かせ、深呼吸する。

僕は愛菜さんの股の間に膝をつく。

そして恐る恐る、手を伸ばしていく。

女の子の性器を生で見るのは、
おキヨさんのを見させてもらっているから、これで2度目だ。

でもあの時はおさわり禁止だったけど、今はそうじゃない。

「そ、それじゃ……触りますね」

「は、はい……どうぞ……」

愛菜さんから、おさわりOKの許しが出た。

やばい、鼻血が出そうなくらい興奮する。

「んっ、あっ……」

股間に指が触れると、愛菜さんはビクッと腰を震わせた。

「あっ、い、痛かったですか?」

僕は慌てて指をひっこめた。

でも愛菜さんは首を横に振り、微かに笑った。

「い、いえ……違うんです。
 痛く、ないですから……。どうぞ、続けてください……」

「そ、そうですか……そ、それじゃあ……」

エロ漫画とエロ動画で得た知識を動員して、指での愛撫を再開した。

最初は無難に割れ目に指を入れ、穴に入れないようにして擦った。

肉ビラに指がサンドされ、なんだかホットドッグみたいだなぁなんて、
場違いなことを考えていた。

「あぁ、んんっ……あ、あはぁっ……ん、くっ……ふぁっ、あっ、あぁっ……」

僕の指が動くたびに愛菜さんの腰がいやらしくくねる。

おっぱいをたくさん揉んでいたからだろうか、
愛菜さんのオマ●コはすでに、濡れていた。

「んっ、ふっ……あっ、あくっ、うっ……うぅっ、んん……」

指が動くたびに、ニチュ、ピチュッと水音が響く。

「はぁ、はぁっ……愛菜さん、すごい、音……してますね。
 ほ、ほんとに……こんな音、するんだ……」

「あ、あぁんっ……やだ、あんまり聞かないでください……」

愛菜さんは恥ずかしがって顔を背けた。

「あ、ごめんなさい……。僕、つい、調子に乗って……」

でも、これは本当にエロイ。

「あっ、ひっ……あっ、はふぁ……あぁっ……あっ、あっ」

指が動くと、愛液の糸がいやらしく引いて、音を立てる。

ただそれだけだというのに、僕の目をくぎ付けにする。

「んっ、あっ、あぁっ……はぁ、んんっ、んっ、あっ……」

手マン専門のエロ動画があるのも、
こうしてエロさを目の当たりにした今なら、なんだか納得できる。

「うっ、くっ……や、やば、い……。興奮しすぎて、うっ……はぁ、はぁっ……」

チ●コが、さっきから勝手にビクビクと震えている。

何もしていないのに、愛菜さんのオマ●コのエロさだけで射精してしまいそうだ。

「ど、どうなさったんですか?
 んっ、あっ……。あっ、はぁっ……あぁんっ、んっ……あふっ……」

「え、えっと……あの、すみませんそろそろ……入れてもいいですか?」

「愛菜さんを見てるだけで、僕、出ちゃいそうで……」

「……は、はい……わ、分かり、ました……」

愛菜さんは僕の顔とチ●コとを1度ずつ見た後で、コクンと頷いた。

「ど、どうぞ……。入れて、ください……」

愛菜さんは自ら股を開いて、僕を誘う。

童貞の僕と違って、やっぱり経験があると落ち着きっぷりが違うな、と思った。

でも、そんな愛菜さんも十分すぎるほどにエロくて可愛らしい。

こんなに可愛い女の子で童貞を捨てられるなんて、僕はなんて幸運なんだろう。

「あっ……」

「んっ……、な、なんです……か?」

クチュッと、膣穴にチ●コの先をあてがった時点で、僕はあることに思い至る。

「あ、あのっ……避妊……。コンドームとか、しなくていいのかなって……」

「あ、そ……そうです、ね……。真守さん、今持ってますか?」

「あ、いえ……ま、まさかこんな日が来るとは
 思ってもいなかったので、手元には……」

「愛菜さんは……」

「わ、私も……持ってないです……」

「えっと、じゃあやっぱり……今日はやめておいた方が……」

このままセックスをして、もし万が一妊娠させてしまったらと思うと、
僕はここにきて躊躇してしまう。

「いえ……大丈夫です。このまま、続けてください」

「えっ、でもっ……」

「い、今止めたら、明日には気持ちが変わっちゃうかも知れないです……」

「そうなったら、困ります……。
 どうぞ……お願いですから、このまま……このまま……」

正直、ここでやめるのは僕としてはつらい。

愛菜さんとセックスしたくてたまらないからだ。

だから愛菜さんの言う心配は、全くの杞憂だ。

仮にここでやめたとしても、明日以降に再度愛菜さんから誘惑されれば、
僕はホイホイとお金を払ってしまうだろう。

「わ、私を買ってください……。
 お、おっ……オチ●チンを……どうか、私の中に、入れて、ください……」

「っ!?」

僕の我慢は、限界に達した。

愛菜さんがいいと言っているのだ。

このままヤッてしまおう。

その後のことは、その時考えればいい。

快感への誘惑に負けた僕は、チ●コを膣内に押し込んだ。

「んくっ!? あっ、あっ……ああっ」

「はぁ……はぁ……あぁ……っ、ぅ……っ、
 ぅう……っ、ぁ……ひ……、ん……ぅぐっ、ぁ……ぁ……」

チュプッ……ニュルルッと、チ●コの先端が膣内に滑り込んでいった。

「うぐっ、あっ……すご、中……ヌルヌルして、あったかい……」

初めて味わう膣内の感触に、僕は囚われていた。

愛菜さんが顔を歪めていることも、
苦しげな声を漏らしていることにも、気づかない。

そしてなにより、途中でチ●コを阻む微かな抵抗の正体にも、
この時の僕は気づかなかった。

「あっ、んぁっ、あっ、ふっ……んんっ、んっ、くっ……」

「す、すごい……です。これが、女の子の中、なんですね……」

ヌルヌルしてあったかいだけじゃなくて、
ギュウギュウと、チ●コを締め付けてくる。

このまま先っちょを入れているだけで、
気持ちがよくて油断すると射精してしまいそうだ。

「も、もっと、奥の方まで……」

腰を押しつけるようにして、
僕はチ●コを根元の方まで愛菜さんの膣内に埋め込んでいく。

「うあっ、あっ……ひっ、いやぁっ……!?」

「……愛菜さん?」

大きく息をつき、少しだけ余裕が出てきた僕は、
ようやく愛菜さんの様子がおかしいことに気付いた。

「愛菜さん? どうしたんですか? そんなに苦しそうな顔をして……」

「い、いえっ……な、なんでも……ひぁっ!? ああぅっ!」

僕のチ●コが、勝手に膣内でビクッと跳ねた。

その瞬間、愛菜さんは歯を食いしばり、眉をしかめる。

「えっ……あ、愛菜さん? あれ……え? うそ、これって……血?
 ひょっとして……」

チ●コを引き抜こうとした僕は、膣穴から滴る赤い滴の存在を目にした。

いくら経験がない僕でも、それが何を意味するかくらいは、分かる。

「ふぅっ、んっ……はぁ、はぁっ……」

「愛菜さん、処女……だったんですか……」

僕は愕然として、目の前の愛菜さんを見つめた。

彼女は額に汗を浮かべながら、苦しげに柳眉をしかめている。

「ば、ばれて……しまいました……?」

「ど、どうして黙ってたんですかっ!
 というか初めてなのに、どうしてこんな……」

経験があるから、身体を売ることに抵抗が余りないのだろうと思っていた。

でも現実には愛菜さんは処女で、
僕のチ●コを受け入れてしまった今、とてもつらそうにしている。

「す、すみません……」

「そんな、謝るのは僕の方ですよっ! 僕勝手に……
 愛菜さんは経験者なんだと思って、簡単に……愛菜さんの初めてを……」

僕はこの時、ようやく分かった。

さっき愛菜さんが言っていた『気持ちが変わりそう』というのは、
僕ではなく……愛菜さん自身の事だったのだ。

愛菜さんは、僕が思っていた通りの、清純可憐な少女だった。

だから一度決心はしたものの、
時間が経てばその気持ちが揺らいでしまうだろうことを、恐れたのだ。

「でも、なんで……」

なんでそんな愛菜さんが、身体を売ろうとまでしたのだろうか。

その疑問だけが、残った。

その疑問に、愛菜さんは涙を浮かべながら、答えてくれた。

「ぐす……っ、こ、ここを……追い出されたら、
 私達……他に行くところが、無いんです……」

「真守さんが描いた、エッチな漫画の女の子と、同じです。
 私は……お家賃の代わりになるものは、
 これしか……持ってないんです……だから……だから……」

「か、身体を売った。それだけの、ことです……」

「愛菜さん……」

「私は、平気、ですから……。
 ですから、最後までして、ください……あっ、んんっ……」

愛菜さんはそう言うけど、僕は動けない。

知らずに愛菜さんの初めてを奪ってしまった事がショックで、
身体と頭が動かないのだ。

「真守さんが動かないなら……わ、私が、しますね」

「ん……ぅ……っ、く……っ、ふぁ、ぅう……っ、ぁ……っ、はぁ、はぁ……、
 ぁあ……、ん……んっ、はぁ……はぁっ」

愛菜さんはそういうと、自分から腰を動かしはじめた。

ニチュッ、ニュルッと、膣穴がチ●コをしごく。

「んっ、あぐっ……ひっ、んんっ!?」

「うぁっ……愛菜さんっ、そんな動いたら……あっ……」

痛いはずなのに、愛菜さんは動きを止めようとはしない。

「私は、お家賃のために、この身体を、んんっ、あなたに、売ったんです。
 だから……あぅっ、ほんとに、好きにして下さって、いいんです」

処女発覚の驚きと罪悪感が、愛菜さんがもたらす快感によって蕩かされていく。

「お、お願い、します……。お願いします……んくゥッ!?
 わ、私をかわいそうだと思うなら、私を買ってください」

「さ、最後まで、私とセックス……して、ください……。は、早く終わらせないと、
 芽美に怪しまれますから、あぁ、どうか……お願い、です……」

今この瞬間の愛菜さんにとって、
僕の同情の気持ちなど、なんの役にも立たないのだ。

必要なのは、お金だ。

それを稼ぐために、愛菜さんはそういう決断をした。

そしてもう、引き下がれないところまで来てしまっている。

なら、僕がすべきことはひとつだろう。

「わ、分かりました……。愛菜さんを、か、買います。
 僕が、愛菜さんの身体をっ、買わせていただきますっ!」

僕は改めてそう宣言し、腰を動かし始めた。

「ひっ、あっ!!」

「ぁ……あひ……っ! あ……ぁあ……っ、んぁ、
 ぁ……っ、ひぃ……ひぅっ、はぁ……はぁ、あぅ……っ、んんぅ……」

チ●コがニュルリと、膣の奥まで入った。

そしてそのままズルルルッと引きずり出すと、
愛菜さんの口から可愛らしい声が漏れた。

今までは苦しそうだった愛菜さんの顔が、
一瞬だけだけど痛みから解放されたような、そんな表情になった。

「くっ、うっ……はぁ、はぁっ……」

僕は悪戯に腰を突き動かすのではなく、
何とかして愛菜さんにも気持ちよくなってもらおうと考える。

そしてついさっき愛菜さんが可愛い声を上げた時の場所を、
重点的に突くことにした。

「んっ、あっ、んんっ! はぁ、んんっ、真守……さんっ!」

「こ、ここっ……ですかね? 気持ちいい場所があったら、教えてくださいっ!
 僕っ、頑張って……愛菜さんにっ、うぁっ……気持ち、よくっ……くぅっ!」

僕は歯を食いしばる。

余りに大きな快感が押し寄せ、僕から精液を搾り取ろうとしてくる。

「あっ、あはぁっ、んっ、んんっ……!
 はぁ、はぁっ、わ、私の、ことは……気にしなくても、いい、ですから……」

ダメだ、まだ愛菜さんは感じてくれていない。

痛みは少しずつ和らいでいってるみたいだけど、
まだまだ、感じさせるには至っていない。

「うぅっ、うっ……くっ、うっ……んぐっ、うっ……」

こんなのじゃダメだ。

これじゃ、ただのオナニーじゃないか。

セックスとは呼べない。

「んくっ……僕はっ、愛菜さんにも感じて……欲しいんです。
 はぁ、はぁっ……だから、う、あっ……」

でも悲しいかな、今の僕には時間が全く残されていなかった。

初めて味わうセックス……しかもゴム無しの快感に、
ついさっきまで童貞だった僕が抗えるわけがない。

「ひぐっ、うっ、あっ……ああっ、はぁっ、ああぅっ!」

もっと、もっとじっくりと、愛菜さんも気持ちよくなれるようゆっくりとしてあげたいのに。

ドンドンと精液が込み上げてきて、絶頂の時が近づいてくる。

「う、あっ……やばっ、出そうっ……うぁぁああっ!
 愛菜、さんっ……ごめんなさいっ、僕、僕ッ……もうっ!」

感じて欲しいとカッコいいことを言ったけど、今の僕では、早くもここらが限界だった。

そんな情けない僕のことを、愛菜さんはどう思ったのだろうか……。

「んっ、あぁっ、いいんですよ……? あ、あふっ……真守さんが、
 気持ちよくなってくれたら、私は……それだけで、嬉し、あっ、あぁ……」

なんだか恋人同士になったみたいで、ドキッとした。

「愛菜さんっ……愛菜さん、愛菜さんっ!
 僕ッ、もうっ……出るっ、出ますっ!! あぁっ!」

「あ、あっ……、ど、どうぞ……出して、下さい……。
 あっ、んっ……私で、気持ちよくなってくださいっ!」

膣穴が、今まで以上にキュッと締め付けてきた。

深々と膣奥を突いていたチ●コの根元から先端までが
ギュギュッと凄絶な圧迫を受けた。

ヌルヌルのうねる粘膜で
舐めしゃぶられている様な刺激が、僕に最大級の快感を与えてくる。

「あ、ぐぅっ!? あっ、抜かなきゃっ! こ、このまま、出したらっ……あっ、
 あっ、抜けないっ、愛菜さんちょっと、緩めてくださいっ、おねがっ、あっ!」

焦る僕は必死に腰を引き、チ●コを抜こうとする。

でも真空状態になっている膣穴に深々と刺さっているチ●コを引き抜くのは、
思った以上に力が必要だった。

「んっ、あぁんっ……!
 ごめんなさっ、あっ、でもっ、そんな動かれると、力、抜けなっ……ひあっ!!」

愛菜さんは愛菜さんで膣穴を緩めてくれようとするけど、
敏感な膣粘膜をチ●コが刺激しているせいで、
思う様に力を抜けないみたいだ。

「あ、だめ……出る、もう……」

「あっ! オチ●チンが、震え、てっ……」

どうせ抜けないし、このまま、中に出せばいいか。

好きにしていいって言ってたし、中出ししても、問題ないよね。

そんな身勝手な感情が僕の頭の中で一瞬で増殖していく。

「あ、はっ……なか、に……出されちゃ、う……」

「ひっ、あくぅぅぅぅぅうううううううっ!」

でも、遅かった。

チ●コからビュルビュルと、精液が出ていく。

「あ、熱いっ……のがっ、あぅっ!! 中にっ、中に、出てっ……あひぃぃっ!?」

愛菜さんは熱さに顔をしかめながら、身体をくねらせる。

チ●コはミッチリと膣穴を押し広げ、奥の奥へと精液を吐き出し続けている。

「あ、赤ちゃん……できちゃ、あっ……あぁっ」

「ご、ごめんなさいっ!
 愛菜さんの中、気持ち、よすぎて。抜くに、抜けなくて……うっ、あっ……」

身体が、全くいうことを聞かなかった。

腰を震わせ、鋭く膣奥を突きながら、僕はただただ最後の一滴まで精液を絞り出していた。

「んあ……はぁ、はぁっ、だ、大丈夫、ですっ……今日は……安全日、
 ですから……。た、たぶん、中に出しても、きっと……あふぁっ」

やがて膣内をいっぱいにした精液が、
ぬるぬると入れっぱなしのチ●コへと絡みついてくる。

「あっ、あふっ……んっ、あぁっ……」

愛菜さんの膣内を精液まみれにしたという、
その卑猥な充足感に背筋を震わせながら……。

僕は、愛菜さんの胸の谷間に顔をうずめて、
うっとりと射精後の余韻に身を任せるのだった。

「はふっ、んっ……んぁ……」

一滴残らず射精しつくすと、僕はニュルリとチ●コを引きずり出した。

「あっ……あっ、はふ……」

直前までチ●コが入っていた膣穴は、今はぽっかりと開いてしまっている。

処女だったその穴からは、とろりと精液が溢れ出してくる。

エロ漫画なんかの描写と比べれば幾分地味ではあるけれど、
それはとてもいやらしくて興奮する光景だ。

「あ、あの……ほんとに、すみませんでした……。
 もしできてたら、僕……ちゃんと……」

「ふ、ふふっ……大丈夫、ですよ?
 そ、それに、私はあなたに、身体を売ったんですから」

「……で、ですから、そんなに、お気になさらないでくださいね?」

愛菜さんはそう言って笑ってくれるけど、
心中穏やかでないことは分かりきっている。

不安なはずなのに、僕を安心させようとそんなウソまでつくなんて……。

愛菜さんって、なんて優しい人なんだろう。

僕なんかにできることなんて本当に限られているけど、
可能な限り、彼女の力になってあげたい。

「ふふ……でもそんなに心配して下さって。真守さんって……お優しいんですね」

「そ、そうですかね?
 いやいや、でもこうしてお金で愛菜さんを買ってしまっているわけで、
 決して優しくはないかと……」

「じゃあ……真守さんが描いたエッチな漫画みたいに、
 私この後、まだまだ犯されちゃうんでしょうか」

「お、お尻の……穴、とか……ほ、ほんとに……」

「いやいやいやいやっ! そ、そんな事しませんってっ!
 大丈夫です、もう十分参考にさせて頂きましたからっ!」

僕が慌ててそう言うと、愛菜さんはもう1度、笑ってくれた。

それを見て、花のような笑顔だなぁと、
貧相な語彙しか持たない僕は思ったのだった。

「……」

「……」

いそいそと、無言で僕たちは服を着ている。

さっきまでの乱れっぷりは嘘のように息を潜め、
時折衣擦れの音がするくらいで、室内はシンと静まり返っている。

「あ、あの……」

愛菜さんのものに比べて服がシンプルで、
早く着終えてしまった僕は慌てて話題を探す。

「は、はい……なんでしょうか」

愛菜さんは後ろを向いて、ブラをつけている。

今更ながらに再度罪悪感が湧き起って、僕は視線を反らした。

「気持ちよくさせられなくて、すみません」

よりによってその話題かよ、と自分で自分にツッコミを入れた。

「あ、あの、これ……」

愛菜さんが服を着るのを待って、僕は財布からお金を出した。

「え? あの……そのお金は……?」

「生活費です。家賃だけだと食費の問題は解決しないですし、
 このままじゃ愛菜さん本当に倒れちゃいますから」

「い、いえ、そこまでして頂くわけには……」

愛菜さんは胸の前で両手を振り、受け取りを拒む。

「それじゃどうするんですか?
 今度は……僕以外の人に……身体、売るんですか?」

「それは……」

「ごめんなさい。あの、その、ですね……。我ながら、最低なことをしたと
 僕自身思ってて、ですから、せめてもの償いに、どうか受け取ってください」

「そんな、真守さんは何も悪くは……」

「お願いしますっ!」

僕は花束を渡すかのように、お金を突き出した。

「これで……ちゃんとご飯、食べてください。
 愛菜さんが無理してるところ、僕……みたくないです……」

数秒間、また沈黙が続いた。

「……分かりました。あの……お心遣い、本当にありがとうございます。
 大切に、使わせていただきますね」

愛菜さんが、ようやくお金を受け取ってくれた。

僕はホッとして、涙が出そうになった。

これで僕がしたことが許されるわけではないけど、
でも……少なくとも愛菜さんにとっての、力にはなれたみたいだ。

「あの……お礼と言ってはなんですけど、
 またしたくなったら、いつでもおっしゃってください」

「私なんかでよければ、その……いつでも、お相手させて、いただきますので……」

顔を真っ赤にして、たどたどしく、でもはっきりと愛菜さんはそう言った。

「ぜ、ぜひお願いしますっ!」

「って、ぜひじゃないだろっ!! アホか僕はっ!」

答えてしまってから、セルフでツッコミを入れた。

「クスッ♪ それじゃ、妹が心配してるかもしれないので、私はこれで」

「あ、はい。おやすみなさいっ!」

「あ、それと、真守さんのカレーライス、とってもおいしかったです。
 本当にごちそうさまでした」

愛菜さんはぺこりと頭を下げて、管理人室を出ていった。

「……はぁ」

愛菜さんが出ていってからしばらくして、僕は身体から力が抜けてしまう。

その場にペタンと座り込んで、布団に残った愛菜さんのぬくもりを感じる。

「……僕、愛菜さんと……セックス、したんだ……」

実感は……まだほとんどない。

でも室内に残る愛菜さんの香りとぬくもりが、
それが現実であることを僕に教えてくれていた。